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戦闘ルール等の補足

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補足説明

 ここからは、TRPGレジェンズにおける、接近戦での、細かい事例についてや、よくある質問に対する答えなどを説明します。
●武器のダメージタイプによるダメージ特性の変化
 接近戦用の武器には、「斬る」「突く」「叩く」「叩き斬る」の4種類のダメージタイプがあり、それぞれ特性を持っています。

「斬る」・・・もっとも基本的なもので、通常○D6±△のように表記されます。剣類武器などはほとんどがこれに該当し、モンスターの爪などもこの属性になります。

「突く」・・・槍など突き刺す武器のタイプで、1D6×○±△のように表記されます。槍類武器のほとんどがこれに該当に、一部剣類武器にも存在します。 モンスターの牙などもこの属性になり、拳や蹴りなどもこれに該当します。
 このダメージタイプで「飛行状態」の対象に攻撃してダメージを与えた場合、全ての修正を処理した後(つまり装甲値による減少や軽減効果などを適用した後)の、実際にHPから引く値を1.3倍(切り上げ)する。
 突く武器による攻撃は、「飛行状態」の対象に対して、非常に効率よくダメージが与えられる事になります。

「叩く」・・・棍棒やハンマーなどの叩きつける武器のタイプで、○D6±△のように表記されます。 棒類武器などがこれに該当し、モンスターなどは体当たりや一部の触手攻撃などの特別な攻撃手段が、このダメージタイプに分類される事があります。
 このダメージタイプの武器のダメージは、装甲点を無視してダメージを与えるとともに、ダメージ値に、その使い手の筋力チェックの+ボーナスの半分(切り捨て)を加える事ができます。
 より筋力が高い者ほど有効なダメージを与えてくる事になるでしょう。

「叩き斬る」・・・アックスなどの斧形状の武器のタイプで、○D6±△のように表記されます。 斧類武器がこれに該当し、モンスターでは大型のものの爪などが極稀にこのダメージタイプをもっていますが、ほとんど見る事がありません。
 このダメージタイプの武器は、通常であれば「斬る」武器とまったく同じ処理をしますが、命中判定前に「叩く」のダメージタイプにする事を選択できます。
 この場合、ダメージ表記の△の値を、装甲点を無視して対象に与える事になります(つまりダメージは固定値になります)。
 ただ、この時には、通常の「叩く」ダメージタイプとは異なり、筋力値の+ボーナスを加える事は出来ません。
 このダメージタイプの武器は、状況に応じてダメージタイプを選択できる武器と言えるでしょう。

●職業数による出目1効果無視のルール
 キャラクターの職業数が1の場合は、「呪文」「技」の判定以外の行動における「出目1」による自動失敗を1つだけ無視出来る。
 そして職業数が2個になったならば、出目1を2個まで無視出来る。
 つまり、振ったダイスの出目が「1.1.5.6.6」だった場合、職業数が1なら自動失敗となるが、職業数が2つならばこの出目のまま達成値を求める事になる。
 さらに「1.1.1.5.6.6」のような出目の場合、職業数が1ならファンブルとなり、職業数が2つならば自動失敗となる。
 この効果をえる為には、2つの職業を兼業していて、かつその2つの職業のレベルが6以上はなれていてはならない(つまり、一つ目が8レベルなら、二つ目は3レベル以上が必要)。
 ただ、振ったダイスの出目の合計(あらゆる修正を加えないもの)が職業数より少ない場合も自動的失敗となる。
 職業数1つの場合は出目合計が1で失敗し、職業数2つの場合は出目合計が2以下で失敗する。
 なお、職業数が3つ以上になっても、無視出来るのは2つまでとなり、自動失敗についての場合も出目合計が2以下という形になる。。

●同ヘクスに侵入する場合のルール
 TRPGレジェンズでは、戦闘時にフロアタイルを利用して各キャラクターや敵の位置とりを把握して処理しますが、この時に大事なルールがあります。
 それは、1ヘクスには敵味方が同時に入れないというものです。
 これは戦闘時の立ち位置はもちろんの事、移動時においても同様です(一部、特殊な技の効果で、同ヘクスに入る瞬間が存在する場合があります)。

 また、味方同士であれば、同ヘクスに入る事はできますが、同ヘクスに二人以上のユニットが入っている場合、それらの回避判定は自動的に失敗します(ただし、パリーなどの行為や、回避の代替行為は判定が可能です)。
 これは密集した場所に追い詰められた為に、互いに身動きがとり辛くなり、回避がままならなくなってしまっている状態を表現しています。

●「乱戦」の宣言
 フロアタイルで敵と味方が入り乱れて戦う際、複数の人数同士で戦うと、互いのチームの「後ろ側がどっちか?」がもはや明確に解らなくなってくるケースが出てくるでしょう。
 こうなった場合、「フリースピン」などの関係から、移動行為をしていないのに、敵の背後になってしまう、または移動するには「フリーアタック」を受けなければどこにも移動できない、などといった奇妙な状態が発生しはじめると思います。
 こうなりかけたなら、戦闘ラウンドの開始時にマスターは「乱戦」を宣言して下さい。
 「乱戦」が宣言された戦場では、「フリーアタック」と「背後からの攻撃によるボーナス」が一切なくなります。
 ただし、背後の概念そのものは残っていますし、敵の隣接ヘクスからの移動の制限などもなくなるわけではないので、注意して下さい。

●特殊な行動
 戦闘ラウンド内では、本書の始めに書いてあるような基本ルールだけではない、特殊な処理や行動をとる事ができる職業や技、呪文などがあります。
 以下にその用語を簡単に説明しておきます。

・例外型カウンター・タイミング:1つのアクションに対して、本来一度しかカウンター・タイミングの宣言はできないのですが、特例として、なんらかの条件が満たされている事により、さらにカウンター・タイミング宣言ができるとなっている技や呪文があります。
 その場合は、その技や呪文に説明されている範囲内で、例外的にカウンター・タイミング宣言を行う事ができます。
・代替行為:回避判定をする替わりに、または命中判定をする替わりに宣言されるもので、カウンター・タイミング宣言とはまったく違うものとして処理されます。
 代替行為をしたならば、その本来の行為(回避や命中など)は当然出来なくなります。

・状況起因型カウンター・タイミング:上記の「例外型カウンター・タイミング」もこの「状況起因型カウンター・タイミング」の一つなのですが、つまり、特定の条件、または状態になった場合のみ宣言できると技や呪文に書いてあるカウンター・タイミング宣言の事で、その条件を満たしているなら使用できます。

・ラウンド開始時宣言:ラウンドの開始時に使用を宣言しなくてはならない技や呪文があり、モンスターの特殊能力も同時に宣言されます。
 特別表記がない限り、1ラウンドに1回しか宣言できません。
 ラウンド開始時宣言をする事による行動順などへのペナルティはありませんが、技や呪文によっては、そのラウンドに使用できる職業の制限や、自身の行動順のメイン行動が出来なくなるなどのケースがあります(それは個々の技や呪文に明記してあります)。

・ラウンド終了時宣言:ラウンドの終了時に使用を宣言する技や呪文で、非常に特殊なもので、その数はほとんどありません。
 特別表記がない限り、1ラウンドに1回しか宣言できません。
 ラウンド終了時宣言をする事によるペナルティなどはありませんが、そのラウンドでの行動を制限するものや、特定の条件を満たす必要があるなどのケースがあります(それは個々の技や呪文に明記してあります)。

・前提行動:ある特定のアクション(通常は「命中判定」か「回避判定」)を行う前に、その行動の一環として処理される判定で、かなり特殊なものとなり、一部の呪文と技にみられます。
 特別表記がない限り、指定された特定のアクション1つに対して、1回のみ宣言できます。
 前提行動を宣言する事によるペナルティなどはありませんが、そのラウンドでの行動を制限するものや、特定の条件を満たす必要があるなどのケースがあります(それは個々の技や呪文に明記してあります)。

●飛行状態の対象との戦闘
 飛行能力があるキャラクターやモンスターの場合、当然、フロアタイル上での戦闘で、平面ではなく、上方への移動も可能です。
 この場合、ヘクスを正方形のジャングルジムのようなものを想像して頂き、そのブロックをヘクスを移動するかのようにして移動してゆきます。
 斜め上方、または斜め下方にも自由に移動できますので、処理が極めて煩雑になってしまいますが、ユニットの脇に小さなダイスなどを置いて、「現在上空○m」のカウンターとすると良いでしょう。
 範囲攻撃などの場合も大抵のものは立方体、または球体での攻撃となるので、上空へも影響を及ぼします。

 また、飛行している者はホバリングルール(マスターエディションP32~33)などによるペナルティを忘れないようにして下さい。

●気絶状態について
 キャラクターの受けたダメージが0以下となり、さらにマイナスの状態が精神値以下になった場合、またはなんらかの事情(呪文の効果や技の結果など)により、精神値が「0」になった場合、そのキャラクターは気絶します。
 「気絶状態」のキャラクターは完全に無防備な状態であり、「斬る」タイプの武器で「止めを刺す」と宣言されて、目標値「10」の命中判定に成功されたなら(当然回避判定はできません)、装甲無効でダメージを与え、これが1点でも通ったなら死亡してしまいます(つまり軽減効果などにより救う可能性は残されているわけです)。
 「気絶状態」のキャラクターは回避判定は出来ませんが、抵抗判定については行う事ができます。
 なお、気絶状態のキャラクターは、概念的には「物」として扱われる為、同マスによる処理を発生させる事はありません。
 しかしながら、範囲攻撃などの範囲に入ってしまった場合、すみやかな死が迎えにくるでしょう。
 また、マスターエディションP90についても参照して下さい。

●複数回攻撃についての処理
 1体のキャラクターが、「同一の武器で同一の行動順」に複数回、または複数体攻撃する場合、最初の一発目は「通常攻撃時」と同様、職業数による出目1効果の無視が利用出来ますが(つまりファンブル以外では失敗しません)、二撃目以降については、呪文や技の成功判定と同様に、1の目が1つでただけで攻撃失敗となります(当然、ファンブルではありません)。
 これはあくまで同一の武器での話なので、両手の爪と口元の牙で攻撃する「爪、爪、牙」などの攻撃パターンのモンスターなどには影響ありませんし、中には1つの武器なのに、「全て通常攻撃と同様に扱う」とするタイプのものもいます。

●接近戦時のクリティカルとファンブルの解決方法
 接近戦戦闘時において、「クリティカルとファンブル」については、マスターサイドはプレイヤーとは異なる処理をします。
 ○マスターサイドの命中判定のクリティカル
  →対象の装甲をパーティランク×3ポイントだけ無視してダメージを与える。
 ○マスターサイドの回避判定のクリティカル
  →そのモンスターの装甲値の値(あたい)かプレイヤーのパーティランク値×2の値か、いずれか大きいほうの値分のダメージ値を自動的に無視する(これは軽減でも装甲でもなく、HPを減少させる最終的なダメージ値から純粋に減らして下さい)。
 ○マスターサイドの命中判定のファンブル
  →プレイヤーサイドは回避判定の必要もなく、攻撃は失敗となる(つまりプレイヤーサイドはHPがマイナスに入っていても、回避宣言によるダメージを受けなかった事になるし、ダイスを振る事によるファンブルも発生しない)。
 ○マスターサイドの回避判定のファンブル
  →達成値は0となり、装甲も0として扱われる(つまり、プレイヤーサイドが攻撃に成功していれば、自動的に命中し、ダメージは装甲無効扱いとなる)。

 次に、プレイヤーサイドとマスターサイドがそれぞれクリティカルとファンブルを発生させた場合の扱いを整理しておきます。

 ○通常攻撃時(命中判定が「1」の目2つ以上で失敗になる状態)
  PC側ファンブル →DM側ファンブル = 攻撃失敗
  PC側クリティカル→DM側クリテイカル= 達成値を比べる(ただし、DM側のクリティカルボーナスである、ダメージ減少効果は無視される)。  
 ○複数回(体)攻撃時(命中判定が「1」の目1つ以上で失敗になる状態)
  PC側「1」失敗 →DM側ファンブル = 攻撃失敗
  PC側ファンブル →DM側ファンブル = 攻撃失敗
  PC側クリティカル→DM側クリティカル= 達成値を比べる(ただし、DM側のクリティカルボーナスである、ダメージ減少効果は発揮できない)。

 蛇足ではありますが、上記表の中で「攻撃失敗」となっているのは、キャラクターが自発的に攻撃する行為が失敗しているという意味です。 
 攻撃がファンブルの場合には当然、ファンブル表による判定は行いますし、その結果、たまたま基の目標に当たってしまう事はあるでしょう。
 ただ、これをもって「攻撃が成功した」というのは、はなはだご都合主義すぎる言い方というより、言い訳でしかありません。
 あくまで、攻撃は失敗しているのですから。

●同一行動順における優先権
 TRPGレジェンズの戦闘は、レベルが高くなればなるほど、詰め将棋のように戦術・戦略を駆使した駆け引き、心理戦の醍醐味が味わえるようになりますが、その時に重要になってくるのが、プレイヤーサイドとマスターサイドで、「同一の行動順」になった場合、どちらが先に行動の宣言をし、行動し始めるかは勝敗に大きく影響してくる事になります。

 TRPGレジェンズでは、「同一の行動順」であった場合、まず、プレイヤーサイドに優先権があります。
 プレイヤーサイドが行動を宣言し、行動した後、マスターサイドが行動する形となるのです。
 ただし、プレイヤーが望むのなら、個人的に自分のキャラクターのみを、マスターサイドよりも後に行動する事にしてもかまいません。
 特にラウンド開始時宣言などの場合、相手の行動を知ってから自分の宣言をしたいシーンは沢山あるでしょう。
 ただし、マスターサイドを先に行動させた場合、宣言なども終了してしまう為、逆にプレイヤーサイドの選択肢が失われしまう場合があるでしょう(魔術師の「ウィザードロック」などは最たる例で、選択できなくさせる事で使用不可にするので、ラウンド開始時宣言を先にさせてしまうと、事実上使用する意味を失う結果となってしまいます)。

●接近戦状態の対象に対する射撃攻撃
 敵味方が激しく斬り合っている最中に、射撃武器によって距離をとって攻撃するのは、現実的に考えて、相当難しいものがあります。
 まして、スリングや弓矢など、射撃のタイミングが取りづらい武器であったならばなおさらでしょう。

 それを表現する為に、敵と味方が接近戦状態にあるのに、その敵にむかって射撃武器を使用した場合、その敵に命中しなかった(命中判定でファンブルした、または敵に回避判定に成功されたなど)場合、その時と接近戦中の味方に(複数いる場合ランダムに)自動的に命中し、そのダメージは装甲無効となり、あらゆる軽減効果は受けられないダメージとなって処理されます。
 なお、ファンブルの場合は、ファンブル表は振るものの、味方以外に攻撃がいくような結果だとしても、必ず味方にダメージがいくように処理される。

 このルールは、安易に自分の保身の為だけに、味方を盾にするような行為を抑止するねらいもあります。
 共に戦えない者を誰が信用できるでしょうか。

 ただし、盗賊や野伏、暗燈師など、特別な技能によって接近戦中でも射撃攻撃が可能な場合があります。

●騎乗のルール
 軍馬や影狼など、十分に訓練された、またはなんらかの効果により「騎乗状態」として認められるものに騎乗している場合、以下のような効果を得ます。
 ・乗騎と認められるのは、戦闘行為などの訓練を受けている、またはそれに相当する知能がある場合に限られる為、通常の馬や動物などでは、ボーナスは得られず(「ヘヴィアーマー」と、場合によっての行動順の上昇)、ペナルティのみを受ける事になります。
 ・騎手は、パーティランク÷2(切り捨て)のヘヴィアーマーを得ます。
 ・乗騎は、牙攻撃以外での攻撃回数は1/2(切り捨て)回になります。
   つまり、「爪2」は「爪1」となり、「爪1」は「爪での攻撃不可」となるのです。
 ・騎手の行動順は乗騎の行動順と同一タイミングとなります(つまり、騎手が乗騎より行動順が上なら下がる結果となり、したなら上がる結果となる)。
   ただし、これによって敏捷値が変化するわけではありません(回避判定など、敏捷チェックに影響を及ぼす事はなく、下記の影響のみが与えられる)。 
 ・騎手が回避判定をする際、その達成値の上限は、乗騎の達成値の最大値となります。
   つまり、騎手が6D+12で回避、乗騎が4D+8で回避する場合で、騎手が攻撃された時、騎手の回避のダイスがの結果が「6.3.4.5.2.2」とします。 この場合 12をした達成値は34ですが、乗騎の回避の達成値の最大値は「4×6+8=32」である為、この場合の達成値は34ではなく、「32」として扱われる事を意味しています。
 ・攻撃側は、騎手を狙うか、乗騎を狙うか宣言してから、攻撃処理をはじめなければなりません。
 ・2m立方への攻撃では、騎手、乗騎ともに攻撃を受ける事になります。

●転倒時のルール
 キャラクターが転倒した場合には、命中判定と回避判定の時に、それに使用される能力値を1/2にして扱います(通常は「武勇値」と「敏捷値」だが、職業によっては、他の能力の場合もありうる)。
 ただし、これは命中判定時と回避判定時のみで、他の行為をする場合には、能力値はもとのものを利用して下さい。

 転倒しているキャラクターは、以下の2つの方法によって自力で立ち上がるか、味方に起してもらう事が出来ます。
1、自身のアサルト・タイミングで立ち上がる事が出来ます。
  ただ、この時、敵と隣接していた場合には、それが敵の背後でないかぎり、フリーアタックを受ける事になります。
  これの例外は、接近戦のファンブル効果での転倒で、「自身の行動順をすぐさま終了させる事で、即、立ち上がる」を選択した場合は、フリーアタックをうける事はありません。
2、自身の行動順に、全力移動の代替行為として、そのヘクスか、隣接しているいずれかのヘクス(回転しながら立ち上がった状態です)に立つ事ができます。
 また、味方に起してもらう事も出来ます。
 その場合には、隣接ヘクスにいる味方が、自分の行動順の「通常移動の代替行為」または「メイン行動の代替行為」として、転倒している味方の耐久値÷3の値を目標値にして、筋力チェック(この判定には特例として自動失敗がありません)に成功すれば、起してあげる事ができます。
 この場合には、フリーアタックを受ける事はありません。

●ダイスを減らした場合の処理(ボーナス減少と自動失敗の増加)
 判定ダイスを意図的に減らす事により、自動失敗の確率を低下させる行為において、そうしてダイスを減らした場合にはボーナスも減少してしまいます(基本ルールP15)。
 ただし、以下の職業についてはその例外とします。
 ・「皇我拳士」における、武器言語が成立している間の皇我技使用の判定。
・「幻朧剣士」における、剛剣士呼び出し判定。

 判定ダイスを意図的に減らす場合、「1」の目による自動失敗は、振ったダイスの半分以下が「1」の出目であった場合と、「1」の出目2つのファンブル失敗のいずれかで発生します。
 表にすると以下のようになります。
 振るダイスを1個にした・・・「1」が出たなら失敗。
 振るダイスを2個にした・・・「1」が1つ出たなら「半分以上」となるので失敗。
 振るダイスを3個にした・・・「1」が2つでたならファンブル失敗となる(「1」が1つでは「半分以上」とならない為、自動失敗とはならない)。
 なお、この「半分以下が「1」の出目であった場合」という、自動失敗の条件の追加は、もともとダイスがより多く振れる能力値があるのに、意図的に減少した場合のみに発生するもので、能力値から算出された判定チェックダイスが、もともと1個または2個しかふれないキャラクターには適用されない(これは、能力値が20以下であれば、通常判定時に自動失敗が無い事を意味している。 ただし、目標を超えれるかはまた別の話なので、判定に自動成功するわけではない)。



●戦闘時の行動順の遅延化
 戦闘中の行動順は敏捷値の値と同じ数字を行動順の値として、その値の大きい者から順に行動してゆきますが、なんらかの理由により、本来の行動順よりも後で行動したい場合が出てきます。
 この場合は「行動順を遅らせる」事が出来ます。
 行動順を遅らせるには以下の2つの方法があります。

・自分の行動順が来た時に一度だけ、10の単位で行動順を遅らせる事ができ、それ以降そのラウンドでは、回避判定における敏捷値も、その行動値として判定しなければなりません(基本ルールP21)
・ラウンドの開始時に、特定のキャラクターを指定し、その者の行動順と同じにする。
 指定するキャラクターの行動順が自分よりも早かった場合には、そのキャラクター本来のものを使用しなければなりませんが、そうでない場合、指定したキャラクターと同じ行動順の値で、かつ、そのキャラクターよりも先に行動する事ができます。
 ただし、その指定したキャラクターが味方だった場合、同一行動順内で、意図的にそのキャラクターの後に行動する事を選ぶ事も出来ます。
 いずれの場合でも、その指定したキャラクターが行動を遅らせた場合には、一緒に行動が遅らさせてしまう事になります(指定されたキャラクターの行動順が1桁になった段階で、キャラクターは自発的に行動する権利を取り戻しますが、それまではその指定したキャラクターが行動しなければ行動できません)。
 ただし、この方法によって行動順を遅らせた場合には、回避判定に対するペナルティを受ける事はありません(つまり行動順がかなり遅い状態であっても、本来の敏捷値による回避判定ができる)。

●盾の使用について
 盾を装備している場合、回避判定に盾の回避ボーナスを加える事ができますが、この時の判定では、ダイスは通常の回避判定ダイスとは別にふり、その後それらを合計します。
 これは、盾で1つの「1」の出目、通常の回避判定で1つの「1」の出目となった場合では自動失敗にならないからです。
 ただし、盾のみで「1」の目が2つ以上出ると、自動失敗となってしまいます(ただし、これはファンブルではない)。
 また、同一タイミングでの複数対象からの攻撃をうけた場合、盾はその中の1体からの攻撃に対してのみ使用出来ます(その1体が複数回攻撃をしてくる場合には、その攻撃全てに対して当然使用出来ます)。






●武器の持ち替えのタイミング
 武器を帯剣している場合、戦闘が開始される時に、キャラクターは装備している(つまりバックの中にしまっているなど、取り出せないものではなく、いつでも取り出せる状態になっている)武器の中から、1つを選んで「構える」事ができます。
 その後、職業的な事情や、敵の装備や能力に対応する為に武器を持ち替えたい場合も出てくるでしょう。
 そういった場合、「ラウンド開始時宣言」または「アサルト・タイミング」で今まで持っていた武器を投げ捨て、装備している別の武器を「構える」事ができます。
 今まで構えていた武器をしまって、別の武器を構えたい場合には、「ラウンド開始時宣言」でしまい、「アサルト・タイミング」で別の武器を構える事も出来ます。
 また、「メイン行動」を使う事で、武器の持ち替え(今までの武器をしまって、別の武器を構える)をする事もできます。
 ただし、盾については、自分の行動順の「メイン行動」によって初めて外す事ができ、外したものをつけるには、「全力移動の代替行為」が必要となります。
 これは、盾は止め具などにより、しっかりと腕に固定されている事を表現しているルールです。
 まお、いくつかの職業には、独自のルールがある場合があり、その場合はそちらを優先します。

●兼業(マルチクラス)時の制限
 TRPGレジェンズでは、キャラクターは1つの職業だけではなく、様々な職業を兼業する事ができ、その組み合わせは無限といってもよいほどです。
 これによって、プレイヤーがイメージするスタイルを自由に作り出してゆく事ができるのですが、戦闘時においては、どれだけ兼業していても、同一タイミング(行動順)では、1つの職業のみしか使用できない、という大原則を守らなくてはなりません。

●素手(蹴り)攻撃時のダメージレート
 通常の冒険者達が、素手による戦闘をよぎなくされた場合は、筋力値から以下のように導かれたダメージ値を利用する。
 なお、いくつかの職業は、職業特性として、以下の表とは異なるダメージ表を使用する場合がある。
 攻撃種別はすべて「突き」扱いとなるが、特にボーナスは得られない(飛行する対象に対するボーナスなど)。
 また、蹴りのダメージも以下の表を利用するが、蹴りで攻撃する場合には、命中判定に-4、ダメージ判定に+2が加えられる。

 筋力値
 0~ 9 1点(これは固定値で、あらゆるボーナス(呪文、技など)を受けられない)
10~29 1D6
30~49 2D6
50~69 3D6
70~89 4D6
90以上  5D6(筋力値がこれ以上いくつになっても、ダメージは5D以上にならない)

●屋内における「扉越し」の戦闘について
 TRPGレジェンズにおける世界観では、「扉」というのは中と外とをわける、もっとも基礎的で、強力な結界として機能しています。
 その為、古代遺跡、または城などの重要施設では、扉を超えて呪文を打ち込む事は出来ませんし、効果時間が「ラウンド」となっている付与呪文は、扉をこえると、その効果はうしなわれてしまいます(マスターエディションP36)。

●連続攻撃の停止
 1体のモンスター、またはキャラクターが同一行動順で複数回攻撃してくる場合、その攻撃の途中で、「攻撃対象がダメージを受ける事なく、攻撃者に攻撃対象自らが物理ダメージを1点でも与える」事ができたなら、攻撃はそこで強制的に終了させる事ができます。

 ただし、この連続攻撃停止の効果は「精神系無効」となっている敵については無効となります。 それらのモンスターや存在は、攻撃の途中でダメージを受けても、まったく問題なく連撃を続ける事ができるのです。

●カウンター・タイミングの諸説明
 カウンター・タイミングとは一種の割り込み行為であり、キャラクターの行動順以外で、様々な行為を宣言できる、TRPGレジェンズの戦闘時の特徴の1つとなっていますが、それだけに必要以上に拡大解釈されるケースや、わかりづらいケースもある為、いくつかまとめとして説明しておきます。

 まず、大切な事としては、カウンター・タイミング宣言は宣言する者が自己責任をもって、戦闘の状況をよく考慮して使用を宣言するものだ、という大原則を忘れてはいけません。
 TRPGレジェンズでは、様々な職業が独自のルールを持ち、その技や呪文も多岐に及んでいる為、隣同士のプレイヤーですら、味方がどんなカウンター・タイミング宣言ができるのかを正確に把握する事などできません。
 ですので「何かしようか?」や「カウンター・タイミング宣言して欲しい?」等の発言は控え(初心者の頃は互いにすべきでしょうが)、「○○が出来るから使用するよ」という形で、自分の意志で行動を選択し、「依頼されたから使用した」などといった態度は絶対に慎むべきでしょう。

 カウンター・タイミングには「命中判定前」「回避判定前」「ダメージ確定後」「ダメージ確定前」の4つのタイミングがあり(ごく稀にこれ以外のものもありますが、これら4つを参考に処理できるはずです)、同一行動順(同一ラウンドではない点に注意して下さい)には1つの職業しか使用できず、1つのアクションには1人のキャラクターは1回しかカウンター・タイミング宣言は出来ません。

 つまり、敏捷値が40の狼が「爪1、爪2、牙」という攻撃をする場合、僧侶と魔術師を兼業しているキャラクターが、「爪1」に対して、僧侶呪文によるカウンター・タイミング宣言をした場合、続く「爪2」と「牙」にも僧侶呪文によるカウンター・タイミング宣言しか出来ないという事になります。
つまり魔術師呪文によるカウンター・タイミング宣言は出来ないのです。
しかし、「行動順39以降」になれば、再びどちらかの職業のカウンター・タイミング宣言をするかを選択できるようになります。
 なお、上記のケースで、「爪1」に対して僧侶呪文によってカウンター・タイミング宣言をしたが、効果が及ばなかった(または呪文に失敗したなど)為、さらに再び「爪1」に対して僧侶呪文によってカウンター・タイミング宣言をする事は出来ません。
 あくまで、1つのアクションに対して1回しか宣言出来ないのです(続く「爪2」と「牙」に対してそれぞれ1回づつ宣言する事は出来ます)。

 注意しなければいけないのは、同一行動順における、同じ職業のキャラクター、または同名のモンスターによる同じ武器、または攻撃方法からの攻撃については、どれか1つからの攻撃にしかカウンター・タイミング宣言が出来ないという事です。
 つまり、さきほどの例の狼がAとBの2頭いる場合、「爪1」はAとBがほぼ同時に攻撃している為(それがそれぞれ別の対象に対してだとしても)、Aの「爪1」にカウンター・タイミング宣言をしたキャラクターは、Bの「爪1」に対してカウンター・タイミング宣言は出来ないのです。
 ただし、続く「爪2」については、Bの爪に対してカウンター・タイミング宣言をするなどの対象の変更は自由に出来ます。

 上記狼などのように、同一行動順において、複数回攻撃をしてくる敵に対して、それらすべてに1回づつカウンター・タイミング宣言をする事はできます。

 以上のようなルールを守る事で、必要以上にカウンター・タイミング宣言に頼ったり、ゲームを混乱させたりしないように調整できるはずです。
 なお、同一行動順における攻撃タイプの宣言の順序は「肉体攻撃(武器による攻撃)」→「特殊攻撃(ブレス攻撃など)」→「魔法攻撃」の順に処理されてゆきます。
 兼業している者はそれを踏まえて、どの職業でのカウンター・タイミング宣言をするか、どの効果を使うかなど、土壇場の読みあいによる、緊迫した駆け引きが楽しめる事でしょう。