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TRPGと「レジェンズ」について

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はじめに
 はじめまして、この本をお手にとって頂きありがとうございます。
 この本はテーブルトーク・ロールプレイングゲーム(以下TRPG)「レジェンズ」のプレイヤーズ・ルールブックです。
 TRPGについての考え方は、「マスターズエディション」にありますので、そちらにゆずらさせて頂き、ここでは「レジェンズ」についてお話させて頂きたいと思います。
 「レジェンズ」は、20年以上前に発売された「パワープレイ」という市販のTRPGを私と友人達が遊んでいるうちに、もっとドラマチックに、もっと映画や漫画のようなシーンを再現できないかと20年近い年月をかけて修正したり、改変したり、作り直したりして出来上がったものです。
 もしも古参のTRPGユーザーの方で「パワープレイ」をプレイされた方が、この「レジェンズ」をプレイして下さる場合、あまりに違いすぎて、まったく違うTRPGをするのだと思って接して頂いた方が理解が早いくらい、今では原形をとどめておりません(笑)。
 10年程前に、当時遊んでいたルールを同人誌として販売したのですが、それからさらにルールは変化し、新しく作り直したほうが良いくらいになった為、このたび第二版ともいうべき、「レジェンズ」の発売とあいなりました。
 もともとが映画やアニメ、漫画やテレビゲームのようなワンシーンを再現しようとしている為、50種に届こうかという職業と30種近い種族の中からプレイヤーは自由に自分の分身たるキャラクターを作り出し、物語の中へと旅立って頂けます。
 戦闘シーンは特に力がはいっており、敵の攻撃を跳ね返す、仲間を寸前で救うなどの行為や、驚異的な破壊力を誇る技や呪文が用意されており、大抵の漫画やアニメなどの登場人物と同じような事を再現できるはずです。
 それでいてゲームの判定自体は簡単になっており、むしろ簡単であるがゆえに、プレイヤーの判断の結果は、物語の様々な結末を誘発してしまう事でしょう。
 この「レジェンズ・プレイヤーズエディション」では、もっとも基本的と思われる6つの職業とほとんどの種族、そして判定の方法などをのせてあります。
 まずは遊んでみて、お気に召しましたら、多彩に用意されております各種職業のサプリメントをご利用下さい。
 きっとお気に入りのキャラクターがつくれるものと信じております。
 多くの友人達とのプレイによって生み出されて来たこの「レジェンズ」の楽しさを、この本をお手にとって頂いたみなさんとも共有できれば、これほどの喜びはありません。

         参加者数と遊び方
 TRPGは遊ぶ人数がかなり自由に設定できるのですが、「レジェンズ」では、5人以上で遊ぶ事を推奨します。
 まず「マスター」となる1人。
 シナリオを用意し、ゲームを進める役で、「マスターズエディション」をよく読んで頂き、ゲームの開始から終了、さらに必要であれば休憩を宣言するなど、基本的にゲームセッションについての責任者という立場となります。
 マスターの宣言は妥当性があるかぎり、もっとも尊重され、プレイヤーはそれに従うようにして下さい。
 他の4人は「プレイヤー」としてゲームに参加します。
 「レジェンズ」ではプレイヤー・キャラクターが選べる職業として、様々なものが用意されていますが、かなり役割がはっきりしているものが多く、仲間達の協力なくしては物語のスムーズな進行はむずかしいものとなっております。
 この「プレイヤーズエディション」で紹介されている職業のなかで、「騎士、聖堂騎士、魔法剣士」の中から最低2名が必要で、残り2名は「僧侶、魔術師、盗賊」の中から選ぶようにしましょう。
 あえておせっかいをやきますが、「聖堂騎士」か「僧侶」のいずれかはかならず誰かが選ぶようにしませんと、最初の頃の冒険は苦難に満ち溢れすぎたものとなるでしょう。
 けして間違ってほしくなく、忘れてはいけないのは、「マスター」と「プレイヤー」は対立するものではなく、単に役割が違うだけで、ともに素敵な物語をつくるという大目的の為にゲームに参加しているのだという事です。
 「マスター」は物語をつくり、憎々しげな敵役を演じ、様々な困難をプレイヤーにぶつけるでしょうが、プレイヤーの失敗をなじるなどもってのほかで、時として陥ってしまった困難な状況を打破する手段を、プレイヤーと共に悩み、見事突破した時などは共に喜ぶべきでしょう(もちろん、一方では本気でプレイヤーを打ち破り、突破を歯噛みするような二重人格のごとき器用さ、というよりも「大人の対応」が求められるのは言うまでもありません)。
 「プレイヤー」はマスターが用意したシナリオをもとに、自分の分身であるキャラクターをいかに活き活きとプレイし、より素晴らしい物語にする為に協調性を持ち、それでいてキャラクターらしさをいかに発揮し表現してゆくかといった、ある意味アーティスティックな喜びと共に、仲間達はもちろんの事、ストーリー(つまりマスターですね)との一体感、ライブ感を得た時など、他の娯楽ではなかなか得がたい楽しさがあるでしょう。
 独り善がりのなりきりや、ただ、他の作品のセリフを連呼するだけの模倣などでは到底味わえない達成感を、ぜひ実感して下さい。

 1回のゲームプレイは、4人のプレイヤーで行うなら、キャラクターが既に用意されている場合で、5時間くらいをめどにすると良いでしょう。
 「レジェンズ」では、最初の頃、なれるまでは戦闘にやや時間がかかるきらいがあるので、1回の戦闘は40分くらいを予定するとマスターは時間管理がしやすくてよいと思います。
 キャラクターをつくるには、大体1時間半くらいかかるのが普通です。 
 また、通常TRPGは1レベルからスタートするのが普通ですが、レベルをあげながら、長期間遊ぶ事を視野にいれて作ってあるこの「レジェンズ」では、5レベルにしてから冒険をはじめる事を強く推奨します。
 後述の「キャラクターメイキング」の最後に「5レベルでスタートするにあたっての注意」を載せておきますので、確認してみて下さい。
 
        準備するもの
 「レジェンズ」を始めるにあたって、いくつかの準備が必要となります。
 TRPGでは定番のものから、ちょっと使用しないものまでありますので、参加者は協力しあって用意するようにして下さい。
 よく、マスターが全部用意するのを「普通の事」とうけとめているプレイヤーの方もいますが、それではマスターにかかる負担が倍増してしまいます、セッションのたびに、マスターに「自分が用意したり手伝える事はないか?」と確認するくらいが丁度良いでしょうし、むしろ、マスターは用意せず、プレイヤーが用意するようにするとよく、マスターはゲーム当日までの準備が多いのが普通ですので、当日はプレイヤーが率先して準備して、やっと公平なくらいだと思うとよいでしょう。

●キャラクター記録用紙・・・・コピーして用意してください。付属のキャラクターシートは小さめなので、拡大すると良いでしょう。 プレイヤーの参加人数分あればよいのですが、若干の余裕をもっておくのが良いでしょう。
●筆記用具・・・・・キャラクター用紙に事前に記入して用意してあっても、ゲーム中なにかと必要になるもので、各自用意するようにするとよいでしょう。
●ダイス・・・・・六面体サイコロが当初は3~4個は必要で、レベルがあがってくると、10個以上必要になる場合すらあります。 おおむね5個くらいあれば、当面は問題ないはずです。
●メモ用紙・・・・・ゲームの中で出てきた情報や、様々な物品など、意外にメモしておく必要が発生するものですし、それを面倒くさがるようでは少し問題です。 小さなメモ帖でいいので、専用のものを用意しておくと、便利ですし、後で良い思いでになったりします。
●電卓・・・・・「レジェンズ」では複数のダイスを次々とふって、その合計値に修正値を加える行為が頻繁におきるので(特に戦闘中など)、暗算が苦手な人は手元にあるとかなり重宝します。 最近は100円均一ショップでも手に入りますので用意は簡単でしょう。
●方眼用紙・・・・・「レジェンズ」では、戦闘は四角いマス目を利用して行い、自分のキャラクターが今、どこにいるかによって様々に状況が変化しますので、ほぼ必須ですし、もしもダンジョンシナリオなどの場合、暗記だけでは無理があるので、簡単に記入したりするだけでも、自分達がどっちを向いているのかわかるものです。
●ミニフィギュア・・・・・上記方眼用紙と同様、戦闘中に必要になってくるもので、消しゴムや使わないダイスでもかまいません。 すこし余裕があるのなら、ゲームショップで3センチほどのフィギュアも売っているので、さがしてみるとよいですし、食玩のオマケフィギュアなども、代用品として優秀です。
●ホワイトボードとマーカー・・・・・「レジェンズ」では戦闘中HPがはげしく上下しますし、さまざまな味方援護の魔法や技の効果が飛び交いますので、混乱をさけ、参加者同士が現状を把握する為に、ホワイトボードに「キャラクター名、敏捷値、装甲値、最大HP、現HP」の順に記入し、敏捷値の高いキャラクターから順番にならべて記入して用意しておくと便利です。 今では100円ショップにどちらも売っていますので、小額で用意できます。
●飲み物など・・・・・TRPGはとにかく「話さなければ」進みません。 ですので喉を潤す飲み物は必需品といっても過言ではないでしょう。 喉の弱い人は飴など用意すると良いくらいです。 また女性がまじっている時などはお菓子も必須といえます、事前に準備しておくと、より楽しいひとときをすごせる事でしょう。